LUZZ STUDIO blog

大阪本町にあるレンタル撮影スタジオ、LUZZ STUDIO(ラズスタジオ)のブログ

【初心者向け】アンブレラとソフトボックスの違いを“光の広がり方”で解説!【わかりやすい撮影画像あり!】


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みなさまこんにちは。LUZZ STUDIOの店長・綾です。

今回のブログは、アンブレラとソフトボックスの違いについて、実際の光の広がり方を撮影した画像をご用意!!その画像をもとに解説していきます。

このブログを読むことで、撮影結果からの、「柔らかい印象」「硬い印象」といった抽象的なイメージ比較ではなく、より具体的な光の広がり方、影響を知ることができ、より深くアンブレラとソフトボックスの違いを理解していただけます!


 目次

 

1.アンブレラとソフトボックスの違い

1-1.「アンブレラとソフトボックスどっちも買ってみよう」その前に見てほしい。

現在、某大型ネットショッピングサイトでアンブレラやソフトボックスと検索すると、比較的に手に入りやすい値段で販売されています。

 

安価なものであれば、どちらを購入しても¥10,000でおつりが返ってくるほど。

 

そのため、「わからなかったら、どっちも買って試したらいいよ!」というお声をよく聞きます。

 

しかし、『誰も彼もが、どちらもいきなり購入する…?』と筆者自身は思います。筆者自身も初めてアンブレラやソフトボックスの購入を考えたときはとても悩みました。

 
なにせ種類が多すぎますし、調べても違いはなんとなくイメージや撮影結果での比較。

さらに「どっちも購入して、片方使わなくて、押し入れの肥やしにしてしまったら…!!!」なんて、3日3晩考え込んだ経験があります。


しかし、今はLUZZ STUDIOの店長として、そしてphotographerとして、この2つの違いをしっかりとお伝えできる!と思いこのブログを執筆します。
 

どんなものでも最初の一歩でその先の印象が変わると思います。そんな一歩の参考にこのブログを活用していただければ幸いです。

 

2.アンブレラは「柔らかい」、ソフトボックスは「硬い」その理由

2-1.アンブレラとソフトボックスの印象の違いは「光の広がり方」にあり!

アンブレラとソフトボックスの違いについて、書籍等ではよく

  • 「アンブレラは柔らかい印象になります」
  • 「ソフトボックスは硬い印象になります」

と撮影事例とともに書かれていることが大変多いです。

 

しかし、筆者自身、この説明が腑に落ちなかったのです。

なぜなら、ライティングでアンブレラを使って、めちゃくちゃクールな写真で柔らかいとは写真もあるし、ソフトボックスでふんわりとした写真もあるしで、まさに頭の上に「???」が浮かびました。

 

なので、いろんな参考書を読み漁り、撮影も試してみたりした上で、たどり着いた答えが

 

「光の広がり方が違う」

 

という答えでした。

この答えをこれからお話ししてまいります。

 

3.アンブレラとソフトボックス「光の広がり方」を比較。

その光の広がり方を是非皆様にお見せできるよう、当スタジオで光の撮影を行いました。

  • カメラの設定:ISO:100、シャッタースピード:1/25、F値:5.0
    (このカメラの設定はストロボの光のみを写真に映し出す為の数値として設定)
  • ストロボの光量:1/8固定
  • ライトスタンドの軸位置を動かさず撮影。

の写真を並べました。

今回使用したディフューザーはホワイトアンブレラとソフトボックス(オクタゴン)です。

 

 (上:ホワイトアンブレラ、下:ソフトボックス(オクタゴン))

アンブレラとソフトボックスの光の届き方の違いの写真

間違い探しのような写真ですが、明らかに異なる点が、光の広がり方の違いから生まれています。

大きな違いしては3つあります。

1つ目・・・壁の照らされ方

アンブレラは被写体奥の壁が広範囲に明るく照らし出されています。それに対し、ソフトボックスはボックス面の向けられた方向に向かって柔らかく照らし出されています。

2つ目・・・床の照らされ方

アンブレラは壁同様に、床も広範囲を照らしだされています。それに対し、ソフトボックスは床への光の影響は低くなっています。

3つ目・・・写真の明るい部分と暗い部分との明度の差(コントラスト)

とくに注目してほしいのが背景の明暗差。アンブレラは白の明るさの幅が大きく、徐々にグレーへ変化しています。

それに対しソフトボックスは白の明るさの幅が小さく、すぐにグレーへ変化しています。

 

3-1.アンブレラは光が広範囲に分散される。

今度はアンブレラの写真を詳しく見ていきます。

ホワイトアンブレラの光の届き方

先ほどの比較で提示した特徴は下記の3つです。

 

①アンブレラは壁が広範囲に明るく照らされています。

②アンブレラは壁同様に、床も広範囲を照らされています。

③アンブレラは、白の明るさの幅が大きく、徐々にグレーに変わる。

 

この3つの点からアンブレラはいろんな角度から広範囲に光を届けていることがわかります。

 

そして、このいろんな角度から光が広範囲に広がることで被写体だけではなく、壁や床に光が広がります。

届いた光の中で直線ではなく角度のついた光はさらに反射が起こり、さらなる光の拡散が発生します。これを”光の乱反射”と言います。(但し、反射した光というのは、元の光よりも弱い光になります。)

 

この壁や床が反射した無数の光が重なと、いろんな方向から被写体に光が当たることになります。これがよく言われる「光が回っている」という状況です。

 

その結果、平均的な明るさで被写体が映しだされます。つまり、コントラストの差がゆるやかな写真に仕上がりやすいのです。

この一連の光の流れ、そしてコントラストの差が緩やかになる現象こそが「アンブレラは柔らかい印象になります」という結果をもたらすのです。

 

3-2.ソフトボックスは光が直線的にいきわたる。

今度もソフトボックスの写真を詳しく見ていきます。

ソフトボックスの光の届け方

先ほどの比較で提示した特徴は下記の3つです。

 

①ソフトボックスは壁が限られた範囲で柔らかく照らされる。

②ソフトボックスは壁同様に、床への影響はアンブレラに比べると弱い。

③ソフトボックスは、白の明るさの幅が小さく、すぐグレーへと変化している。

この3つの点からソフトボックス限定的な範囲に柔らかな光を届けていることがわかります。 

 

そして、この光はアンブレラのように広範囲に広がらないため、壁や床からの反射光は少なくなります。

つまり、「光が回っていない」ということです。

 

その結果、ソフトボックスからの光が当たっている反対側にはしっかりとした影が発生します。つまり、光のコントラストの差が激しい写真に仕上がりやすいのです。

 

この一連の光の流れ、そしてコントラストの差が激しくなる現象こそが「ソフトボックスは硬い印象になります」という結果をもたらすのです。

 

つまり、明るい部分と影の部分の光のコントラストの仕上がりが、アンブレラとソフトボックスの違いを印象付けていた。ということなのです。

 

4.アンブレラとソフトボックス「光の広がり方」を正面から比較してみよう。

より、理解を深めるために、今度は照射部分を真正面から撮影した写真を比較します。

  • カメラの設定:ISO:100、シャッタースピード:1/25、F値:5.0
    (このカメラの設定はストロボの光のみを写真に映し出す為の数値となっています。)
  • ストロボの光量:1/8固定
  • ライトスタンドの軸位置を動かさず撮影。

の撮って出しの写真を並べてみました。

(左:アンブレラ、右:ソフトボックス)

正面から見た、アンブレラとソフトボックスの光の広がり方の違い

アンブレラは、照明をセットしている後ろの壁が薄いグレーになっています。つまり、照明が向いていないはずの後ろにまで光が広がっています。

それに対し、ソフトボックスは照明をセットしている後ろの壁はほとんど暗くなっています。 つまり、照明が向いている方向に向かって光が広がっています。

 

4-1.アンブレラの広がり方

アンブレラを正面から撮影した写真

アンブレラは、、床や壁、さらには天井にまで光を届けその光が乱反射することにより、アンブレラの後ろですら明るく映し出しました。

このことから、アンブレラで拡散した光は、照らされている方向だけにとどまらず、反射する面があればあるほど光を広範囲に広げることがわかります。

 

4-2.ソフトボックスの広がり方

ソフトボックスの光の届き方を正面から撮影

ソフトボックスは、前一方向に光が広がっているため、アンブレラのように背景への光の影響がないため、壁は暗いグレーになっています。

 

以上の結果から、

アンブレラは前後問わず広範囲に光を広げ、ソフトボックスは、前一方向に向かって光を広げているということです。

 

以上が、アンブレラとソフトボックスについての光の広がり方での印象の違いについてお話ししました。

 

ここからは、さらに踏み込んで、「アンブレラの白と銀との違い」「ソフトボックスの形による違い」の比較も行ったので、ぜひ参考にしてください。

 

 

5.アンブレラの材質での違い(ホワイトとシルバー)

(上がホワイトアンブレラ、下がシルバーアンブレラ)

ホワイトアンブレラとシルバーアンブレラの光の広がり方の比較写真

ホワイトは傘の内側全面が照らしだされています。

シルバーは中心部分が一番強く照らされ、周辺の光は弱くなっています。

この強弱が生まれたことにより、光で照らされている部分と、照らされていない部分のコントラスト比が強まり、硬い印象に近づいています。

 

このように、材質が変わるだけで光の広がり方が変わり、印象が違ってきます。

 

6.ソフトボックスの形での違い(オクタゴンとボックス)

形での違いをということでオクタゴンタイプ(直径80㎝)とボックスタイプ(90㎝x60㎝)で比較をしました。

(上:オクタゴンタイプ(直径80㎝)、下:ボックスタイプ(90㎝x60㎝))

ソフトボックスのオクタゴンとボックスタイプの光の広がり方の違い

結果としては、変化はあまり見られず、大きな差は現れませんでした。

しかし、格子のグリッドをつけたところ、違いが出ました。

ソフトボックスのオクタゴンとボックスタイプのグリッドを付けた状態の比較写真

オクタゴンタイプは中心の点から上下に光が広がりました。

ボックスタイプは中心が直線の状態から上下に光が広がりました。

芯となる光の道筋が異なっていることが見えました。

 

7.まとめ

以上、アンブレラとソフトボックスの違いを「光の広がり方」で解説してまいりました。

光の広がり方を知ることで、ご自身の撮影を行う環境やイメージに沿った、アイテムの選択が可能となり、照明を使った撮影の深みにはまり撮影が楽しめること間違いなしです! 

さらに、今回紹介したアンブレラやソフトボックスはすべて当スタジオで無料貸出をしておりますので、読者の方で「試してみたい!」という方はぜひ当スタジオをご利用してみてはいかがでしょうか。

 

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それでは、今回の記事はここまで。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!